柴田さんのSTS−135取材 スペースシャトル最後のフライト

レポートメニュートップ
ガーランド中継点



2011年7月24日〜25日 帰国

 8時半にホテルをチェックアウト。渡された明細書には、信じられないほどの安い価格が示されている。シャトル打ち上げ期間に泊まった時の、一日分にも満たないかもしれない。今回のシャトル着陸は夜間ということもあって、一般の人にはなかなか見えない条件であり、ホテルも割増料金にはならなかった様子である。こちらとしてはありがたい事だ。つか、これが正常な価格なんだよな。
 (※シャトルが夜間の着陸をする場合、一般の人が見るのはなかなか難しい。日中ならば対岸から機体を見ることも可能らしいが、暗ければどこを飛んでいるかを見つけ出すだけでも困難だろう。また、湿地帯の真ん中に滑走路があるので、あまり近寄れないというのも大きい。そのため、着陸を見に来る観光客は少ないのだろうと予想される)

 いつものハイウェイをオーランドに向けて走り、無難に空港に着く。レンタカー返却のためには立体駐車場に入らなければならないのだが、大きい車なので天井とルーフがぎりぎりに感じられてちょっと怖い。
 レンタカーを返却し、続いてデルタ航空のカウンターに行く。今回は事前に重量計で荷物が50ポンド(約22.6キログラム)をオーバーしていない事を確認した。しかし用心しすぎたのか40ポンドしか無かった。という事は、もう少し詰め込めたかな(笑)。
 空港内は混むだろうと予想していたのだが、日曜のためかさほどひどくは無い。平日の方が混むらしいのだが、どういった理由なのかなあ。やっぱり教会に行ったり、家でパーティーをしたりする家族サービスの日なのかね。まあ、たまたまなのだろうけど。

 あとは保安ゲートを通過して、毎度お馴染みになったデルタ機が集まるポートに向かい、そこでノートパソコンを広げて作業開始。今回もポータブルWi-fiがあるのでネット環境にも簡単にアクセスできるし、楽になったものだ。特に作業や時間つぶしにネットが使えるのは本当にありがたい。
 ただし、モバイル機器用に提供されているコンセントは混んでいてなかなか空かない。仕方なく柱の陰にある目立たないコンセントを使った。勝手に使っていいのか判らないが、別の似たような場所で使っている人もいるし、注意書きも無く、通りかかる職員も何も言わないので大丈夫だろう。
 しばらくして、同じコンセントを使おうとした外国人…じゃなくてここは俺が外国人だってば…アメリカ人が、ACアダプタ付きの大きいものを突っ込もうとして重さで抜け落ちて困っていた。ここは柴田の軽いプラグと位置を逆にしてみたら解決し、サンキューと感謝される。まあ、お互い様ということで。
 そしてデトロイト行きは、今回の渡航では初めて定刻に出発した。いやもう遅延とかキャンセルが怖くて仕方なかったので、とても嬉しいわあ(笑)。
 ただ、今回はケープカナベラル上空を飛ばなかったのが残念だ。あの上空を飛ぶ場合は、何か決まりがあるんだろーな。

 空路は快調で、デトロイトには気持ち早めに着いた。もともと時間に余裕はあるけど、良いことである。さーて羽田行きの搭乗口はとディスプレイで確認すると…えっ、同じデルタ航空の成田行きにキャンセルの文字が出ているぞ!
 こちらが乗る羽田行きは定刻出発のままだが、一体何があったのだ?
 考えられるのは、機体トラブルが出たか、あるいは日本近海をうろうろしている台風くずれの低気圧か…。天候の問題だと、羽田便にも影響が出そうで怖いなあ。

 搭乗口は成田便に続いて羽田便もA38と出ていたが、デルタのHPで情報収集をするとA40と出ている。しかしA38のディスプレイは羽田便の表示が出たまま。
 これは、まだ変更が伝わってきていないのかな。という事で実物を確認してみると、A38には成田行きの機材であろうB747が、A40には羽田行きの機材であるB777が駐機している。発着が多い空港とはいえ、A40から他の空港へのフライト予定が無い事から、ここで間違いないだろうと思っていたら、しばらくしてA40のディスプレイに羽田の文字が出た。おおー、やっぱり。
 しかし成田行きのB747に何があったのだろう。特に修理とかをやっている様子は無いのだがなあ。しばらくしたらそのB747は、乗客を乗せないまま動き出してどこかに行ってしまった。さすがに行き先までは分からない。

 このあと前回は見送った寿司バーを覗いてみた。うーん、しかし混んでるなあ。んで、ここは寿司の他に麺類も出すようだ。ラーメンなのか、それともうどんなのかは判らない。それにしても不思議なのは、料理の匂いが全くしないこと。食べている人は大勢いるのに、どうしてだろう。もしかして外国人向けにアレンジされているのかな。アレンジというと、どうしても味に対して警戒モードに入ってしまうのだが(笑)。
 握り寿司を出すカウンター席ではメニューを見て固まっているアメリカ人が多数いて、しばらくは席が空きそうにない。あれはきっと中身が判らなくて困っているのだろうな。
 まあ寿司や麺類なら日本に帰れば食えるからいいか。という事で、すぐ近くにあったマクドナルドに入ってアメリカンなハンバーガーを食す。これも日本に多くの店舗があるけど、少し大雑把な感じなのはこちら独特のものだし、味についてはだいたい日本と変わらないので安心できる。意外なのはパイロットやアテンダントの人も多く利用していることで、やっぱり時間が無いのかな。

 羽田行きがどうなるか心配だったが、場所以外の変更は無く、無事に搭乗が開始された。キャンセルされた成田便からの振り替えで混むかなと思ったが、相変わらずがらがらである。うーむ、羽田から先の乗り継ぎ便があまり無いせいか。
 まあこの搭乗率なら8月末でいったん休止か不定期に格下げにするのも判るな。来年から通常運行に復帰する予定とのことだからそれに期待しよう。成田とアメリカ各地を結ぶ便がいつも満席なのは日本の周辺国からの乗り継ぎ客が多いためで、それがあまり無い羽田は一旦体勢を立て直す必要があるだろう。もしかすると乗り継ぎ便が新設されるのかもしれない。
 うーん、しかし空いていて使い勝手がいい路線だけに惜しいなあ。いやまあ航空会社にとっては空いていてはまずいんだろうけど。

 いろいろ心配していたが定刻に離陸し、ようやくほっとした。どうも来るときの経験から、離陸して浮くまで信じられなくなってしまったようだ(笑)。
 あとは食っちゃ寝をして日本に着くだけである。ネットから隔絶され、どうしても暇なので開いてしまう通販の冊子は、なかなかおかしなシロモノがあって面白い。ガーデニング素材の一種なのか知らないが、ビッグフットやゾンビの置物とか、おまえら通報されるぞという物まである(笑)。そりゃまあ庭に何を置くかは個人の自由かもしれんが、あんまりいい趣味ではないような。それともパーティーの時に誰かを驚かすアイテムなのかなあ。
 
 ところで席に個別設置されている液晶モニタだが、今回もまたアラスカを過ぎた辺りから位置表示が動かなくなった。今回は台風くずれの熱帯低気圧を避けると思うので、どんなコースだったのか知りたかったのだが。…ロシア上空を飛んだらしいので、それは表示しないお約束とか、そーゆー事はあるのかね?。
 (※エアカナダ機では普通に表示していたので、単なるトラブルだと思われる)

 羽田への着陸は日本時間の22時10分頃。前回と同様に、駐機場で飛行機から降りてバスでターミナルまで運ばれるパターンだ。面倒だけど、一時休止が予定されている路線なので、この形式が続いてしまっているのではないかなあ。

 空港内に入ったら、温度センサーによる発熱の簡易検査を受け、続く入国審査で帰国のスタンプを押してもらう。このあと無事に出てきた荷物を受け取り、税関で何もないと申請して、晴れて帰国を完了した。毎回ピンバッジとTシャツ程度しか買わず、酒とか煙草とか面倒なお土産を持っていないのが幸いしているなあ。まあ今の時代は酒類はもちろん、今回買ったTシャツすらネットで買える時代なんだけどね。
 (※今回のお土産の大部分は、阿佐ヶ谷で開催されたロケットまつりで配布した)

 このあとレンタルしていたポータブルWi-fiを返却し、ホテルの送迎バスで今夜の宿に入った。いつの間にか7月25日になっていて、しかもあと30分しか残されていなかった。時差のために消えた7月25日になってしまったな。


2011年7月26日 帰宅

 眠れない。そりゃまあ飛行機の中でさんざん寝てきたから仕方ないのかもしれんが、やっぱり体がアメリカ東部夏時間(EDT)に馴染んだのかね。日本で夜型の生活をしていると、あちらで昼夜が逆転して丁度良くなるパターンである。以前も日本に戻ってからの時差ボケをなおすのに苦労したけど、また繰り返さなければならないのか。…いや、夜型の生活パターンを維持するつもりなら、このままでもいいのか。
 という事で、十分寝た気がするのに寝不足気味な感じでチェックアウト。秋葉原でカメラ用の記録メディアを買って山形に戻った。次は種子島でのH-IIAロケット取材である。




今回借りたレンタカー。GMCのYukon(ユーコン)、フルサイズSUVのV型8気筒。車輪のついたVABみたいだ。



アストロノーツメモリアルが立ち入り禁止。増えたかと思ってびっくりしたが、ただの清掃でほっとした。



この構造は動くはずだと思うけど?



STS−1でぶっ飛んだニコン。どうしても気になる展示のひとつ。



おしまい(帰りにまた撮ったもの)





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打ち上げ
2011年7月5日 まず都内へ出発
2011年7月6日 三度目のフロリダ
2011年7月7日 RSS開放予定日
2011年7月8日 STS−135・アトランティス打ち上げ日
2011年7月9日 オーランド
2011年7月10日 オーランドからタイタスビルへ
2011年7月11日 休みの日
2011年7月12日 警察博物館
2011年7月13日 ディスカバリー号との再会
2011年7月14日 ビジターコンプレックス
2011年7月15日〜16日 オーランドから日本へ

着陸
2011年7月18日 また東京へ
2011年7月20日 アトランティス帰還予定前日
2011年7月21日 スペースシャトル最後の着陸
2011年7月22日 休養日のはずが観光日になる
2011年7月23日 ケネディ宇宙センター見学ツアー
2011年7月24日〜25日 帰国

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