柴田さんのSTS−135取材 スペースシャトル最後のフライト
2011年7月14日 ビジターコンプレックス 昨日、予想外のシャトル取材が入って行けなかったビジターコンプレックスに、今度こそ入る。とはいえ柴田は既に4度目の来訪なので、どちらかというとお土産の買い出しモードである。大塚さんはtweetupに参加する関係で一度入っているものの、展示をじっくり見るのは今回が初めてである。こうなると同時行動は無理なので、集合時間を決めて自由に見る事にした。 柴田はまずロケットが林立する区画で撮影した後、初期の宇宙開発に関する展示施設に入った。意外にも今まで入っていなかったのよね。 ここは入ったとたん、天井にソユーズ宇宙船がぶら下がっている。これは展示品が多いのかと期待したのだが、そのあとの展示はなんだかちょっと薄い。ゴダードが実験していた極初期の液体ロケットや、アメリカ初の衛星であるエクスプローラーなどの展示があって、それなりに内容は充実はしているのだが、あまり数が無いのがそう感じる原因か。圧倒的な打ち上げ回数を誇る国なんだから、もっと展示品があってもいいような気がするねえ。 そのあとアストロノーツメモリアルでSTS−135の無事を祈った後、すぐ脇にあるシャトル打ち上げ体験施設に入る。シャトルのミッションが完了したあとに入るのは、もちろん初めてだ。いやまあ、本物が終了したからといって、こちらが何か変わった訳ではないのだが、この体験が本物で実現できなくなっている事を考えると、時代の流れというものを感じるというか何というか。 ただ、体験とは言っても、かなりリアルなのは変わっておらず、打ち上げの振動はこんなに凄まじいのかと思うことができる。…でもやっぱりもう本物で確認できないというのは、なんだか寂しいねえ。もし運用が続いていたとしても、柴田がシャトルに乗れた可能性はほぼ無いだろうけど、夢は持ち続けたいよね。 しかし毎度思うのだけれど、シャトル計画が終わった後、この体験施設はどうなるのだろうか。次期有人機がはっきりしない今はいいけど、実際に飛び始めたら模様替えするのだろうか。 今はシャトルのカーゴベイに、客席のユニットを搭載するというコンセプトだけど、もしかしてこいつをカプセルの下に取り付けるという設定に変更するのではあるまいな…。 このあと、付属のカフェテラスで昼食にする。昨年、初めて入った時よりは、何がどういった食べ物なのかを判別できるようにはなっているのだが、念のためまたサラダを選択した。というか、並ばずに確保できたのがそれだったというべきか。 ハンバーガーやホットドックなどは細かく注文ができるらしく、人がいっぱい並んでいて時間がかかりそうだったのだ。それに並んでも何を指定すべきなのか判っていない初心者なので、ちょっと遠慮したという面もある。これって誰かの注文を見ていれば判る…かなあ、ちょっと自信が無いな。 ちなみにサラダであっても油断できないのだが、今回は製造時期が新しいのか、置いてあるもの全てが大丈夫であった。サラダは火を通さない生ものであるため、鮮度が重要なんだよねえ。この国では古くて水分が抜けかかっているモノを平気で売っているので、注意して選択しなければならない。もしサラダが駄目だったらフルーツだなあ。ちょっと価格が高い場合もあるけど、野菜よりは見分けやすいし。 食事の度に日本のコンビニやファーストフードがいかに便利で安心であるかという事を思い知らされるのであった。…まあ英語に堪能であれば、ハズレを引くことも少なくなるのだろうとは思っている。 食った後はお土産店でいろいろと品定めをするも、結局はピンバッジとTシャツという、お約束なものを買った。そういえばNASAのロケット機X−15の模型を見つけたのだが、子供用のお徳用パックに入っていて箱が大きすぎる上に、肝心の機体のディテールが甘く、購入は見送りにした。恐らく日本で売られているプラスチックモデルの方がいいだろう。というか、シャトルの模型でも燃料タンクがつるつるだったり、エンジンの造形がいまいちだったりと、どうも日本のレベルで見てしまうと買う気力が失せるものが多い。その憂いを払拭するような精密モデルとなると、今度は何百ドルもするような騒ぎになるとゆーから大変だ。円高とはいえ、100ドルオーバーの買い物は躊躇するわな。 また、日本を出る前にネットで見て欲しくなったシャトルの模型だが、実際に売り場でサンプルを見たら大きな問題点が確認された。飾られているサンプルの多くで、垂直尾翼が破損していたのだ。子供が掴んで壊した可能性が高いが、もしかすると強度が足りなくて壊れやすいのかもしれない。飾っておくだけならいいのだが、これから日本に持ち帰る事を考えると壊れやすいのはちょっとねえ…。 それに他の模型と同様に、細かい部分の造形もいまいちと感じられる。この価格ならば、印刷されたつるつるの機体ではなく、もう少し質感が欲しいというか何というか。 全部集めて、編隊飛行のディスプレイを…などと考えていたが、幸か不幸か不発に終わった。いやその、5機すべての模型を買っていたら一体いくらになっていたやら…。 このあと、柴田よりも多くの場所を見て満足した大塚さんと合流した後、ホテルに戻る。同じ時間を過ごしたのに、あちらはなんだか充実しているなあ。 ホテルでネットを確認していたら、残念なニュースを発見。明日未明にGPS衛星を搭載したデルタ4ロケットが打ち上げられる予定だったのだが、天候の問題であっさりと延期になったのだ。確かに夕立が降ったけど、いつもよりは弱い感じだったし、どーせ数時間もせずに晴れるはずなんだけど駄目かあ。これは一旦決定されると覆ることは無い。うーむ、帰国の日より後になってしまったか。 実は滞在期間をうっかり打ち上げのみ考慮して申請したため、明日でその期限を迎えてしまう。そう、シャトル最後の着陸を見るには7月20日…いや、既に7月21日に延期しているので、それ以降まで滞在しなければならない。天候や諸事情による延期も考慮すると、着陸可能期間である7月23日まで滞在したい。まさか予定通り打ち上がるとは思っていなかったので、もっと後の着陸になると思いこんでいた柴田が悪いのだが…。 もちろん飛行機などの事情によって帰国日を延長する事はよくあるのだが、さすがにこれだけの日数を申請した日を超えて居残るのはまずかろう。という事で、一旦出国してすぐ入国するという小技を考えたのだが、ご近所のメキシコやカナダに行って帰ってくるよりも、大人しく日本に行って戻ってくる方が安いって? えーと、陸路はいろいろ面倒そうだし、やっぱり空路がいいんだけれど、あまりにも直前なので格安な航空券がもう無いのか。 という事で、一旦当初の予定通りに帰国し、そのあと殆どUターンする感じでフロリダに戻ってくることにした。だが、その僅かな期間にデルタ4打ち上げが挟まってしまったのだ。残念だけど仕方ないなあ。 どうせ最後だから居残ればいいじゃないかという話もあったが、他にも理由があったりする。シャトルの着陸が1日遅れになった関係で、着陸がまだ暗い時間帯に行われる可能性が出てきたのだ。初回の着陸時間が早くなるためである。 フロリダで朝5時57分というと、今朝の段階ではまだ真っ暗である。もう20分もすれば夜が明けるので、一周ほど遅れてくれれば明るい中での着陸するのだが…。 これがどう影響するかというと、カメラのレンズが暗すぎて対応できない。今回持ってきているのは、どぴーかんの日中に凄まじい輝きを発して飛び立つロケットを写すことをメインに考えたレンズばかりで、暗い中を高速で移動する飛行体を撮るのはかなり難しいのだ。 夜空を滑空して降りてくる暗いシャトルを流し撮り…などという難易度の高い撮影を、暗いレンズでやったらまず確実に失敗する。今のレンズは、高いズーム域では最低でもF6.3になるから無理だ。 という事で、うちに帰ってレンズを交換してきたい。アメリカで買う手もあるが、明るいレンズ、例えばF2.8クラスのレンズは高価なんだよね。うちに帰れば留守番をしている70−200ミリズームのF2.8があるわけだし。 もうひとつは、サブ機として使っているコンデジに、ピントがずれやすい症状が出ているため交換したいのだ。だいぶ長く使っているので、そろそろ調整がずれてきているようだ。こいつは出歩く際にも腰のポーチに入れて、ずっと振り回しているから仕方ないだろう。日本で既に判っていた不具合だが、なんとかなるだろうという見通しが甘かった。 そして修理するより新しいものを買った方が安いし早いだろうなあ。それなら日本で買った方が選択肢が広い、という目論見もあるのだ。 という事で一旦帰国することになる。デルタ4打ち上げを見られないのは残念だが、こちらはまた機会がある。シャトルの着陸はもう機会が無いのだから万難を排したい。さて、これが吉と出るかそうでないか…。 ソユーズ 液体ロケットの元祖。 こういったものも真面目に展示しているのが良い。 昔の管制室だろうか。 いちばん行列ができていたのはこれ(笑) 翌日に進む 打ち上げ 2011年7月5日 まず都内へ出発 2011年7月6日 三度目のフロリダ 2011年7月7日 RSS開放予定日 2011年7月8日 STS−135・アトランティス打ち上げ日 2011年7月9日 オーランド 2011年7月10日 オーランドからタイタスビルへ 2011年7月11日 休みの日 2011年7月12日 警察博物館 2011年7月13日 ディスカバリー号との再会 2011年7月14日 ビジターコンプレックス 2011年7月15日〜16日 オーランドから日本へ 着陸 2011年7月18日 また東京へ 2011年7月20日 アトランティス帰還予定前日 2011年7月21日 スペースシャトル最後の着陸 2011年7月22日 休養日のはずが観光日になる 2011年7月23日 ケネディ宇宙センター見学ツアー 2011年7月24日〜25日 帰国 メニューへ戻る
|
Copyright(C)Shibata 2012. Garland Junction 2012.